◆太陽と月◆

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「え!? 里奈ちゃん、兄貴に惚れた系!?」 泰陽は取り乱しながら言った。 「んな訳無いでしょ。私はしばらくは恋愛しない系ですから」 泰陽はその言葉を聞いて、一瞬ホッとしたようだが、恋愛はしないという言葉に落ち込み始める。 「兄貴に惚れてないのはいいとして……しばらく恋愛はパスかぁ……ん? いや、待てよ? しばらくが終わったら俺と付き合ってくれんの!?」 「んな事言ってない!!」 里奈の言葉と共に、屋上に鈍い音が響く。 里奈の鉄拳が泰陽の腹にクリティカルヒットし、泰陽は白目をむいて気絶した。 「このパターン……お決まりなの?」 煉は苦笑いしながら、その光景を見ていた。 キーンコーンカーンコーン! 6限目が終わり、帰りの支度をし始める生徒がたくさんいた。 煉も教科書をカバンに入れていたら、泰陽がこっちに来た。 「なぁ煉……俺、昼何してた? 記憶が抜けてんだけど」 「ハハハ、僕に言われても……」 そう言って、煉は里奈を見るが…… 「わ、私は知らないから!」 里奈はしらを切るつもりだ。 「まぁいいや、煉と里奈ちゃんも部活無いから、早く帰ろうぜ?」
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