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「え!? 里奈ちゃん、兄貴に惚れた系!?」
泰陽は取り乱しながら言った。
「んな訳無いでしょ。私はしばらくは恋愛しない系ですから」
泰陽はその言葉を聞いて、一瞬ホッとしたようだが、恋愛はしないという言葉に落ち込み始める。
「兄貴に惚れてないのはいいとして……しばらく恋愛はパスかぁ……ん? いや、待てよ? しばらくが終わったら俺と付き合ってくれんの!?」
「んな事言ってない!!」
里奈の言葉と共に、屋上に鈍い音が響く。
里奈の鉄拳が泰陽の腹にクリティカルヒットし、泰陽は白目をむいて気絶した。
「このパターン……お決まりなの?」
煉は苦笑いしながら、その光景を見ていた。
キーンコーンカーンコーン!
6限目が終わり、帰りの支度をし始める生徒がたくさんいた。
煉も教科書をカバンに入れていたら、泰陽がこっちに来た。
「なぁ煉……俺、昼何してた? 記憶が抜けてんだけど」
「ハハハ、僕に言われても……」
そう言って、煉は里奈を見るが……
「わ、私は知らないから!」
里奈はしらを切るつもりだ。
「まぁいいや、煉と里奈ちゃんも部活無いから、早く帰ろうぜ?」
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