◆太陽と月◆

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時刻は4時。日はまだ高い位置にある。 二人は森羅公園の入り口についた。 目の前には森林が広がっていて、この森を抜けると、少し広いグランドがあり、遊具が滑り台とブランコのみの公園がある。 「ここだよね……」 煉は目の前の森林を見つめながら言った。 「まだ夕方だよ? 夜にしか出ないんじゃないの? それに菊達もいないし……」 ちょうどその時…… 「スマン、遅れた」 「遅くなりました!」 沙助と菊がやって来た。 「よく思うけど、僕達の居場所何で分かるの?」 「拙者達は鼻が効くんだよ」 「それ犬じゃん……」 里奈は苦笑いしながら言った。 「とりあえず早く行こう。夜になる前に倒さないと、暗くなって見えにくくなる」 煉はそう言って、森の中に入って行った。 「あっ! ちょっと待ってよ!」 里奈、沙助、菊も後を続くように森の中に入った。 その一部始終を、物陰に隠れていた泰陽が見ていた。 (こんな人気のねぇ場所に来て、何するつもりだ? てか煉も里奈ちゃんも猫飼ってたのか……) 泰陽は煉達の後を見つからないようにこっそりと追い始めた。
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