◆太陽と月◆

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「それにしても、桐宇を倒した奴が、高校生だったとはなぁ。あいつも一応強かったから倒した奴は大人だと思ってたよ」 「……僕が猫を斬った後、桐宇孝地は逃げた。あいつは今何してるんだ?」 煉が聞くと、華月はいきなり笑い出した。 「ハハハ、あいつは俺が殺したよ」 それを聞いて驚いたのは、誰よりも泰陽だった。 (兄貴が人を……!? 桐宇孝地って暴行事件の……) そして煉は平気な顔で人を殺す華月を本気で怒っていた。 「殺した!? 人を!?……やっぱりダークナイトはダークナイトだ!! 悪い奴らだ!!」 煉は沙助の尻尾を握り、沙助の刀の魂を具現化して、怒りに身を任せ華月に向かって走り出す。 「ちょっと! 煉!」 里奈は少し遅れて、菊からヒールリングを具現化した。 「はぁぁぁ!」 煉は華月の肩に乗っている弓晴に刀の切っ先を向け、突きを放つ。 華月は体を横にして、突きをかわし、隙ができた煉を蹴り飛ばした。 吹っ飛んで来た煉を里奈はキャッチする。 「煉、気をつけた方がいいよ。泰陽のお兄さん、戦い慣れてる。だから一人で行くのはやめて」 「……うん、ごめん」 煉は落ち着いて刀を構えた。
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