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「はぁ……(適当にあしらって帰るか)」
華月はため息を吐くと、弓晴に手をかざす。
そして弓晴から弓を具現化した。
「……里奈、あくまで猫を狙おう」
「分かってる」
そして二人が走り出そうと身を構えた瞬間……
「……どういうことだ!!」
泰陽が木の陰から出て来た。
顔に怒りや悲しさを浮かべながら。
実の兄貴が殺人を犯したという現実を受け入れられないようだ。
「泰陽!?」
煉と里奈は驚いていた。
「泰陽、来てたのか……」
華月はあまり驚いていないようだ。
「どういうことだ! 何なんだよ、この状況は! 何で変な猫飼ってんだよ! 全部説明しろ!」
泰陽は眉間にしわを寄せて、この場にいる全員に言った。
「泰陽これは……」
里奈が説明しようとすると……
「これは武器猫だよ。お前にもあげただろ?」
華月の言葉を聞いた煉は、ある一つの不安を感じる。
「弟をダークナイトにするつもりか……?」
泰陽は昨日の出来事を思い出す。
「あの茶色い猫……あれも変身して武器になるのか? あれで兄貴は人を殺したのか?」
「……あぁ、そうだ」
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