◆太陽と月◆

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「……それだけ分かれば充分だ」 泰陽は華月の方を見た。 その目は何かしらの決意に満ちている。 「泰陽、危ないから下がってて」 煉は泰陽の前に出て刀を構える。 しかし、更に泰陽は煉の前に出た。 その際、茶色い猫が泰陽の肩に乗っかった。 「煉達が下がっててくれ」 「事情もよく分かってないのに戦うなんて無謀だよ!」 「事情?……どうでもいいよ……ただ、俺は目の前にある事実を否定したいだけだ」 そして泰陽は見様見真似で肩にいる猫に手をかざす。 猫は光り始め、その光は泰陽の両手に集まった。 光が消えると…… 「俺にはぴったりの武器だな……」 泰陽の両手には拳銃が握られていた。 「二丁拳銃か……」 華月は顔に笑みを浮かべながらそう呟いた。 「マガジンが無い……」 泰陽は銃を見ながら言うと…… 「イメージするっス。マガジンを作るイメージっス。残念ながら弾は無限じゃないっスよ。体力を削って弾を作るんで、ペース配分に気をつけるっス」 それを聞いた泰陽は、いつの間にかある腰のホルダーに拳銃をしまい、胸元に手をあて、イメージする。 一瞬、体のだるさを感じた後、手には二つのマガジンがあった。
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