◆太陽と月◆

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「くっ!!」 煉は力を込めるが、華月はびくともしない。 「力入れてんのかよ」 (くそっ! 力じゃ勝てない!) 煉は一旦、後ろに跳び距離を取る。 しかし、煉が距離を取った直後、華月は矢を放つ。 「うっ!?」 矢は煉の顔を掠り、掠った所から、僅かに血が垂れる。 「惜しかったな」 その時…… 「はあぁぁぁ!」 里奈は華月の後ろから回し蹴りを放つ。 「!?」 一瞬の隙を掴まれたが、華月はそれをしゃがんでかわす。 「まだまだぁ!!」 里奈は回し蹴りが空振ったのを利用し、更に体を捻りそのまま華月に蹴りを突き出す。 華月はそれを弓でガードした。 (重っ!?) 華月は一瞬、苦い顔を浮かべ、すぐに体制を戻すが…… 「僕もいる!!」 今度は煉が、華月の後ろから刀を振り下ろす。 「はぁ……(流石にめんどくなってきたな)」 華月は煉の刀を少しも見ずに弓で受け止めた。 「えっ!?」 そして人差し指を煉の腹に向け…… 「《レイ》」 そう呟いた。
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