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「オイ!起きろ!」
・・・また親父が凪を起こしている・・?
俺はシカトを決め込んで寝ることにした。
「起きろって!」
次はいらいらしたような声だ。
うるせぇな。凪はまだ9歳なんだから寝かせといてやれよ。馬鹿親父。
「オイ!」
『ボゴッ!!』
「いってえええええええ!?なにしやがる・・・!?」
俺の抗議は途中で途切れた。
「ここは・・・どこだ!?」
辺りを見回すとまるでクレヨンで書いたかのような原色鮮やかな木々や、花、空が眼に入った。
「なにキョロキョロしてんだよ!」
声のしたほうへかおを向けるといかにも気の短そうな糞餓鬼が・・・・
「って凪!?何でここに!?」
そう。その餓鬼は服装こそ違うものの可愛い可愛い弟の凪にそっくりだったのだ。
多少こっちの方が気が短くて生意気そうだが。(多少ってか多?w)
「なにぶつぶつ言ってんだ!急に空から降ってきたと思いきやそんなぶっそーなもん手に持って!お前も『紅』の仲間か!?」
「ちょっとティオ・・;あんまり人を急に疑うものではないのです;それにこの人、そんなに悪そうな人には見えないのですよ;」
「レオナねぇちゃんは黙っててよ!」
後から来た女の子・・といっても俺の1~2個↓くらいかな?にティオと呼ばれた餓鬼はそういうとさらに俺に食って掛かってきた。
「お前いったい何者だ!?その手の物騒な銃で俺たちのまちを壊すとか言ったら容赦しねーぞ!」
「うっさい。黙れ。年長者は敬え。糞餓鬼。」
「ご、ごめんなさい;」
俺の紳士的視線が怖かったのか餓鬼は急に素直になった。
「あの・・・」
ためらいがちに声をかけてきたブルーの髪の少女。レオナとかいったっけ?の方へ顔を向ける。
「なに?」
俺は極力怖がらせないように優しく聞いた。
女性にダケは優しく。これが俺のモットーだ。
レオナはビクッとするがためらいがちに話し出した。
「えっと・・・・どこからいらっしゃったのでしょうか・・・?それと・・・・」
レオナが口ごもる。
「それと?」
俺は続きを促した。
「その手の銃はいったい何なんでしょうか?このこもそれを怖がっていきなりつらく当たってしまったのです;許して欲しいのです;」
と、ティオの頭をなでながらレオナは謝った。
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