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俺はそこで初めて自分の手に24口径マグナムが握られていることに気が付いた。
装填数8発のゲーセンによくあるタイプのやつだ。
「あれ?俺、いつのまにこんなもんを・・・・」
「ばっくれんなよ!やっぱりお前=紅=のやつなんだろ!」
ここぞとばかりにティオがまくし立てる。
可愛くない。凪だったらもっと可愛くておとなしくて・・・
「ってーかその=紅=って何だ?」
俺はさっきからちらちら出てくる聞きなれない名前に首をかしげた。
「紅をご存じないのですか?」
レオナは驚いたように言う。
俺は素直にうなづいた。
「=紅=とはこの辺り一帯の地域を仕切る地方自治体の名前です。」
「地方自治体??どうして収める立場のものを敵とみなしてるんだ?」
「それは・・・・・・」
レオナが口ごもる。
「いいたくないならきかねぇよ。」
俺はレオナの頭をなでた。うーん女の子には実に紳士的な俺様。
「あっ!そうそう。自己紹介もまだだったな。俺は石動優斗(いするぎゆうと)出身地は池袋。その=紅=とかいうところのやつじゃネェヨ。」
といった。レオナはクスッと笑いながら。
「よろしく優斗さん。分かってます。紅を知らなかった人が紅の手のものなわけありませんから。」
といった。そのレオナの後ろからティオが
「本当か?本当に紅のやつじゃないのか?」
とこわごわ覗き見ている。
「そうだっつってんだろ。どチビ!」
俺はティオに向かってにまぁっとわらった。
ティオはびくびくしながらも安心?したのか手尾なの後ろから出てきた。
「とりあえずうちにきて欲しいのです。あったかいご飯くらいはお詫びに用意できますから。」
「え?そんな悪・・・『ぐきゅるううううううううううううう』」
「/////////!?」
起き抜けだった俺のお腹はおいしい話にだまってはいられなかったようだ。
恥ずかしそうにする俺にくすくすと笑いながらレオナは
「どうぞ?うちはすぐ近くの村です。少し寂れてはいるけど・・」
そういいながら3人は歩き出した。
と、ティオが唐突に
「そういやユウト。イケブクロって国はいったいどこにあるんだ?俺きいたこともねぇよ」
とふしぎそうにする。
「池袋は国じゃネェヨ。日本って国の東京の中にあるんだ。」
「ニホン・・?トウキョウ・・・?きいたこともないな。相当田舎から来たんだなーユウトは」
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