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できた粥と蓮華を持ってリビングに戻った。
スー……
「寝てやんの」
さっきよりは落ち着いたようで、少し穏やかな呼吸になっていたから安心した。
ソファーに横になっている由衣に近くにあったコートをかけ、一息つく。
「っ、ぅー……」
突然由衣がうなされる。
熱、上がっちまったんだろうか。
額に手をかざした。
「…ピーマン…ぃ、やぁ…」
「………」
こいつ……
なんか腹立ってきた。
かざした右手の人差し指で、軽く由衣の眉間をつついた。
「……苦い…の、やだ…」
「知ってるっての。ばーか」
一瞬苦しそうな顔をしたと思ったら、何事もなかったように気持ち良さそうに眠る由衣。
ほんと、マイペースなやつ。
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