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ビクッと由衣の体が揺れた。
胸、触っちまってたらしい。
無意識だった、わりぃことしちまったな。
「…すまん」
「ん……だぃ、じょぶ…」
由衣の声は艶っぽくて、苦しそうに顔を赤らめている。
悪戯してやりたくなっちまうじゃねぇかよ…
「へくしゅ!」
「…由衣?」
由衣のくしゃみで我に返る。
危ない危ない…
「……っ」
「大丈夫か?」
「……ぅ…寒い」
さっきまで熱いとか言ってたくせに…
本気で世話のかかる奴…
「着替え持ってくる」
立ち上がると、俺の服の左袖が少し引っ張られる。
由衣の手が力無く掴んでいた。
「………ね」
由衣の声が聞き取れず、態勢を低くして耳を傾ける。
「……ごめ…んね」
反則だっつの…馬鹿。
「いいから、待ってろ」
「…ぅ、ん」
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