パワースーツ

4/9
前へ
/367ページ
次へ
『加藤さん……僕には…無理ですよ…』 秀作は下を向くと優しく笑って言った… 『失礼しました……こんな突拍子ない事をいきなり言って……当たり前ですね…』 『すみません……』 『いいんですよ……親父の戯言に付き合ってもらって…ありがとうございました。』 辰義は満子と屋敷を出た… 『あの……た……辰義さん……』 辰義は満子を見た… 『あっ…馴れ馴れしくて…ごめんなさい…』 辰義は笑った… 『いいですよ!吉河さん……いや……満子さん!』 満子の顔に笑みが溢れた。 『痛てて……飯でも食いませんか?旨い定食屋があるんですよ…』 『えっ!あっ……行きます…連れてって下さい!』 二人は歩き始めた… あれから辰義は満子と付き合った……頻繁にデートを重ね…二人は幸せだった。 『あっ…辰義さん!こっち、こっちーっ!』 待ち合わせの場所で満子は笑顔で叫んだ… 『満子さん…恥ずかしいから…そんな手を振らなくても!』 『あっ…ごめんなさい…辰義さんに会えるのが、嬉しくて…』 舌を出す満子を辰義は心から可愛いと思った。
/367ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1509人が本棚に入れています
本棚に追加