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「旨いんだぜ、これ!
夕飯の時に食べよう」
満面の笑みで嬉しそうに話すヨシを見て、明良は思わず声をたてて笑った。魚を手にしたまま訝しげに明良を見ていたヨシも、同じ様に笑った。
2人の笑い声が、静かな川のせせらぎと共に流れていった。
キラキラと輝く水面が視界の端で揺れていた。
明良とヨシ。
2人はまるでそうするのが当り前かのように、唇を重ねた。
また背後で、魚が跳ねる音がした。
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