いち

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 少年の声は心地が良くて。  すんなり、明良の中に入ってきた。  目の前の少年は、言われた通りに口を噤んだ明良に微笑みかけると、空を見上げた。  すっ、と瞳を細め、指を咥える。   …あっ…、  少年が唇に挟むその指は、今の今まで明良の唇を押さえていたもので。  間接キスなんてどうってことないのに。  何でこんなに意識してるんだろう… なんて、考えていると。 「!?」  辺りに響く高い音。  さっきの指笛はこの少年が鳴らしていたのだ。  少年は咥えていた指を離し、右腕をかざした。  何処からか白い鷹が舞って来て、そのまま静かに少年の腕にとまった。鷹を肩に携えた少年は、音も無く明良に近付いて来た。 .
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