No.1「想い」

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「仕事でも、キスだけはしないのよ。ポリシー、なんて言ったら笑われるわね」 千里はまた悲しい顔をして、わたしに視線を送る。 「彼が好きだからですか……?」 「……そうね」 きっと誰もが、そんなのおかしいって笑うかもしれない。 それでもいいの。 誰が笑ったって、馬鹿にしたって、わたしの特別は消せない。 「いつから想ってきたんですか?」 「話すと、朝になってしまうわ」 彼のことを短時間でまとめて話すなんて、絶対に出来ない。 「……それでも、聞きたい」 真剣な眼差しで答える千里。 少し泣いてしまうかもしれない。 夕焼けの中 交わしたキス 瞳を閉じて 貴方を思い出す  
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