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「ゆーたーかー!」
黄色の帽子をしっかりと被る豊を、わたしは大声で呼ぶ。
「なんだよ、蓮」
黒いランドセルを背負う豊の隣をめがけてわたしは走った。
「先に帰らないでよ!」
「だって遅いんだもん」
夕焼けが顔を出す頃、わたしと豊は毎日一緒に帰っていた。
「先生がねー、ウサギの飼育係やらないかって!」
「ウサギ?俺やりたい」
「じゃあ一緒にやろう!」
帰り道も、何をする時でも、わたし達は一緒だった。
――いつも。
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