No.1「想い」

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暖かい店内のおかげで冷えた体はすぐに温度を取り戻す。 「……蓮さん、あたし」 千里は何かを言いたげにしているけど、それがなかなか出てこない様子だった。 「ホスト、ね?」 「…な、何でわかるんですか?」 運ばれてきたコーヒーを口にして、わたしは続ける。 「あなたみたいな子、珍しくないわよ」 「え、そうなんですか?」 千里は目を見開いて、体を半分前にのり出す。  
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