心と髪

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男子はブレザーで、 女子はセーラー服という、 素晴らしい我が中学校。 女子からは校長の 趣向じゃないかと いう声があがっている。 まあ、本当の所は 知る由も無い。 「どうかなー、 アタシ成長してるかなー?」 「そういう事は 女同士でして下さいよ」 学校について教室に入り、 席に着いたらいきなり、 女友達に後ろから 頭を抱かれた。 なにやら ふんわりとしたモノが 後頭部に当たっている。 「いいなホトケ。 俺にもしてくれよ、かえで」 「この変態があ!」 そう言いつつ、 かえでは真正面から タケルの顔を抱きに行った。 この女は恥じらいを 持つとか、 そういった概念は 無いのかね。 「あー、何ホトケ? アンタも同じ事して 欲しい?」 タケルを抱いたまま 振り返り俺を見て、 ニヤニヤしつつ 聞いて来た。 「結構です」 大和撫子はどこに いったんだろうか。
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