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近頃売れっ子のDJ OZMA
売れっ子なだけあって、スケジュールはぎっしりだ
「レコーディングどーすんだよ!!」
今日も元気にキングの怒声が室内を飛ぶ
近頃は新曲のレコーディング中で
かろうじてテレビ出演のスケジュールは組まれていない
「どーすんだよって言われてもねぇ」
「ねぇ」
「おまえちょっとは反省しろよなコラ」
眉に皺を寄せて怒るキング
パンチョの上着の胸ポケットに居るオズマは隠れるように顔だけ出して
心の込もっていない謝り方をする
「ハイハイすんませんねー」
「声、変わってナイ。OZMA歌える!」
ニイッとキングを見上げながら笑うパンチョ
「でもねーパンチョ、どー考えてもマイクに届かないだろ?」
「ダイジョウブ!PANCHOの肩に乗せる!」
キングは額に手をそえて悩みこむ
こいつはどんだけ頭が弱いんだ…と
そんなキングをよそに
「PANCHOの肩に乗れば、オズマ大丈夫だもんねー」
「ねー」
なんて言いながら、勝手に二人は盛り上がっていた
「パンチョ、お前は歌うでしょうが。とりあえずどうすっかな……あ、ダンサーの肩にでも乗れば良いんじゃねぇ?」
携帯を取り出してキングは電話を掛けた
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