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沢山の人が、愚痴を零しながら街へ帰っていく。
聖堂の中には、一人。
私がつっ立っている。
私は、歩いた。
聖堂の奥へと……。
聖堂には、BGMが無く私の歩く、コツコツという足音しか聞こえない。
虚しく聞こえてしまうのは、気のせいだろうか。
少し歩くと、策が有る。その策の中には、祭壇があった。
「…何も無いエリアに、イベントって…。」
と、喋ったその時だ。
イィィィイイィィ―――――――――ン…
耳障りな音が、ノイズがリアルの私の見ているパソコンの画面が砂嵐のようになった。
砂嵐が無くなった、と思った瞬間…―
私の頭上から、真っ赤に染まった光が、舞い降りて来た。
その光は、私に反応するかのように白い閃光を帯びた。
そして画面が白く、染まる。
数秒して、画面が元に戻った。
―さっきの光は…―
そぅ思ぃ…腕の方に視界をやると、私の腕の中には、小さな小さな赤ん坊が、産声を上げていた。産んだ覚えは、無い。
―…えッ、この子…何―
赤ん坊は、華奢で真っ白い雪肌をしている。
髪の毛は真珠色…だろうか。少し赤みのある髪もある。
赤ん坊が開けた瞳の色は、赤のようだ。
こうして必然にも似た偶然の出逢いが、彼女との出逢いだった。![image=49371761.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/49371761.jpg?width=800&format=jpg)
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