There is a madking

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その中で玉座に向かって走っていく者がいました   王子様です     彼が   「父上、お目を覚ましてくださいませ」   というと王は奇妙な笑みを浮かべながら息子を抱き抱え         その純真な胸を玉杖で貫いてしまいました   朱い血が階段を伝った頃には 将軍達はもう火をつけ始めており 城下は今までにない程荒れていました             王の虚ろな眼は息子を捕らえることなく ただぼんやりと 禍々しい朱に染まりゆく 空をご覧になっておりました      
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