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河村は6時過ぎには起きていた。 目が覚めたこともあるが、サヤカが起きる前に色々、考えをまとめたかった。 河村は立ち上がり、隠し金庫から契約書を取りだした。 そして書斎の椅子にどっかり座り、暫くその契約書を開けることもしないで、じっと見ていた。 河村は意を決したように、契約書から1,000項目以上が綴られた要望部分を一枚一枚取り外しシュレッターにかけた。 まず、河村が行った選択はサヤカに対する自分が行った要望を見ない事 ある程度は覚えているが、詳細は知らずに、そのつど楽しむ それは、サヤカを支配したい訳ではなく、対等な付き合いを楽しみたかったのだ。 要望部分全てをシュレッターにかけ終わると踏ん切りがついたのか、次々と考えがまとまり始めた。
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