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私は家に帰ってから、母さんに怒られた。
うるさい、消えてしまえ。
そうイライラしていた私に、母は極めつけの一言を言い放った。
「汚らわしいわね」
ケガラワシイ?
私が汚らわしい?
その一言が、私の心に青い炎をともした。
母さんなんか殺してやる。
そう思ったとき、朝のニュースを思い出した。
そう。
私には、人殺しの権利がある。
母さんは、私が父さんに殴られていたときも、タバコをすっては眺めていた。
きっと、怖かったんだろう。
でも、その一言は衝撃的で。
嫌悪感をこめて言う一言が、今までで何より傷ついた。
「ねえ、母さん……知ってる? 私は今日から、人殺しをしていいんだよ」
母は後ずさりをした。
汚らわしい私を、これ以上見たくないとでも言うように。
「まさか、実の親を殺そうとか考えていないでしょうね」
私は微笑んで、頷いた。
「その、まさかだったら?」
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