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「ですから、他の方の都合もありますからお客様一人の為に引き返すことはできません。このあとの電車の運行状態にもかかわりますので。」
酔った男は車掌の言葉を聞いてむなぐらに掴みかかった。
「ほんなら俺の都合はどうでもいいんかい」
「もともとお客様が寝てらしたのが原因ですし、次の駅で乗り換えてお戻りください。私は駅に着いた時点でちゃんと声をかけたんですから。」
車掌はむなぐらを捕まれたことで一瞬の怯えをみせたものの、しっかりとした口調で言い返した。
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