『出会い』

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『出会い』

ある昼下がり…   ドアをノックする音で 目が覚めた…。   二日酔いの頭に その音が響く…。   「痛っ…」   数年前に引越してきた時から 壊れたままのチャイム。 家族と別れ、 日中ほとんど家にいない 俺には壊れたままで、 何も問題はない。 たまの休日に 誰か訪ねてきても、 新聞の契約くらいなものだ。 また今日も 新聞屋だろうと思い ベッドから起きようともせず、 ただノックが止むのを待った。 …ドン! …ドン!ドン!ドン!! いつもなら、すぐに止むはずの ノック…。 今日は止むどころか、 だんだんとノックが激しくなっていく…。   …ドン!ドン!!ドン!!!   「まったく!」 眠るのをあきらめ、 二日酔いの頭を振りながら、 玄関に向かった。   「はーい、今開けますよ」 声をかけて、やっとノックが 止んだ。   「まったく!うるさいな絶対に契約なんかしてやるか!」   そう呟きながらドアを開けると   そこには…
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