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俺は一人、僕様の荷物を持って立ちすくんでいた。
「どうしようか」
なんて冷静に言ってみる。
「そういえば葵は先にホテルにチェックインするとか言ってたな……」
そう呟いて回りを見渡す。
そんな時に元に近づく人影があった。
「日本人さん!?」
「へ?」
突然俺の手をとり、ブンブンと握手する女の子。
みるかぎり日本人。
「……だれ?」
「玖留枝眞季(くるえまき)だ!なんで知らない!」
「……」
なぜって言われても……
「玖留枝さん、あのさ」
「眞季と呼んでいいぞ」
「じゃあ眞季ちゃんさ。君はどうしたの?」
「私は友人とはぐれたのだ!?助けてくれー」
ベタベタと触ってくる眞季ちゃん。
困った。
両手には葵の荷物があるしこの娘はやたらベタベタしてくる。
無茶苦茶恥ずかしい。
助けてくれ、葵。
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