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「フウタ、そういえば荷物とかはどうするんだい？」
「う……」
急に顔をしかめるフウタ。
本当に弄りがいがある。
「なんとかなると思うけどなぁ……外国に行く飛行機の中なんだからパスポートは最低限あるはずだろ？財布は……駄目だ。無駄遣いしないようにしてるからあったとしてもあまりお金入ってない」
そうぼやきながらカードを捨て、山札から捨てた枚数分引く。
今ポーカーをしている途中でジュースを賭けている。
ポーカーは他のゲームと違って運ではなく、多少頭を使えば勝てるゲームだ。
僕様は絶望的に運が無い節があるから運任せの勝負ではフウタに負ける。
だけど頭を使うゲームなら負けるはずがない。
このゲームで勝ってフウタに罰ゲームでも負わせてやろう。
「そういえば真ちゃんが上のボックスにフウタの手荷物を入れてたぞ」
「そういう事は早く言えよ！？」
急いで確認し始めるフウタ。
フウタが取り出した物はＢ４のノートくらいしか入らないようなバック。
さらには中にはパスポートと帰りのチケット。そしてフウタの財布しか入ってなかった。
「あはははははは」
「笑うなよ！」
「大爆笑させてもらったよ。そのついでと言ってはなんだが……」
僕様はフウタに見えるように手札を裏返す。
「フルハウス。もしフウタの役がこれより下だったら奢ってもらうからね？」
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