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「いや、梯子から…」
「どうやって結界を破ったかと聞いている!!」
「いや~、結界とかあまりよくわかんないですけど…」
刀を突きつけられ、おどおどしながら答える。
「バカなこの私の結界がこんな奴に…、
ちぃ!!。間の悪い奴らが!!」
俺は刀からようやく解放された。不機嫌そうな女性は、西の空を見ていた。視線の先には、さっきまで青かった空に黒い渦が出来ている。
「何でしょうか?。アレは?」
思わず敬語で喋ってしまった。
……。
彼女は目だけこっちを見ている。
そう、今にも人を殺しそうな目で…。
「いえ。何でもありません…」
彼女は視線を空に戻して、恐ろしいことを呟いた。
「そこを動くなよ。動いたら殺す」
たんたんと喋っていたが、今度は人を殺しそうな声だった…。
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