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「校長の方から…?
それは一体どういう……」
ガルディアはレイアの言葉に対して眉をひそめると、レイアの方を再び向いた四人の後ろへと歩いていく。
……間もなく立ち止まると、四人と同じくレイアが次に出す言葉を待った。
そしてそれを確認したレイアは、フレイ達四人を見た後にガルディアへ視線を移す。
「そうですね……まず、ガルディア先生の件についてお話ししましょう。
先日ご説明した通り、この王国から遠く離れた『フィレスの村』。
その村の長の話によれば、すぐ近くの森に見たことのない魔物が住み着き始めたとのこと。
初めは見間違いだと判断したらしいのですが、数人の村人がそれから何度も同じような魔物を目撃したらしく……。
しかし、結界が張ってあるはずなのに何故?
そう疑問を抱いた長は、魔物について調べてほしいとギルドに依頼したらしいのですが……」
「ギルドの調査隊は他の依頼を受けていて手一杯。かと言って、魔物との戦闘経験が乏しい一般国民に任せるのも危険過ぎる。
よって、魔物との戦闘経験が豊富な学園教師に話が持ち込まれた。
……そういうことですよね?」
レイアの説明を引き継ぐように確認をとるガルディア。それに対してレイアはゆっくりと頷いた。
「あの、護衛って聞いたんですけど……具体的には何をすればいいんですか?
まさか、調査をするガルディア先生の護衛を…?」
そんな中、話を聞いていた四人の内のリオナが不安そうに問い掛けた。
するとレイアは苦笑しながら口を開く。
「内容としてはその通りなんですけど……そんなに不安がらなくても大丈夫ですよ?
ガルディア先生の護衛をするのは、この王国から村へ到着するまでの間だけですから。
それに、その道のりには魔物は発見されていないですし、遭遇することはまずないと思います」
「そ、そうなんですか。
……よかった」
レイアの言葉を聞いたリオナは胸を撫で下ろし、安堵のため息をつく。
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