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「ちょっと待て。
魔物がいないんなら、わざわざ俺達を護衛につける必要はねぇだろ?
……それに、もし護衛が必要だとしてもだ。何で俺達なんだよ」
リオナとレイアの会話が終わるなり、今度はクラウドが怪訝そうな表情でレイアに問い掛ける。
「ク、クラウド! もっとしっかりした言葉遣いを…」
「構いませんよ、ガルディア先生。
……あなた達を護衛として選んだ理由、勿論ありますよ?」
慌てた様子でクラウドを注意するガルディア。レイアはそれを笑顔で遮ると、次にニコニコしながらクラウドを見る。
「理由って……もしかして、実力があるからとかか!?」
そんな中、レイアの言葉に嬉しそうに反応するライル。
そして、それを冷たい目で見るリオナとクラウド…。
「あ、あの……何ですか? その理由って」
そんな場の空気に耐えられなくなったのか、フレイは急かすようにレイアに問う。
四人の状況を見ていたレイアは少し含み笑いをすると、フレイの問いに答えるべく口を開いた。
「ガルディア先生の護衛として、あなた達四人を選んだ理由。
それは……」
「……校長室への結界を破壊した罰だなんてよぉ……。
てっきり実力を見込んでのことかと……」
「そんなわけないでしょ。
はぁ……あれやったの私じゃないのに」
未だに続いている一本道を歩きながらも、ガックリと肩を落とすリオナとライル。
そんな二人を見たガルディアは、一つため息をついた後に振り向きながら口を開いた。
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