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「大体あんたが寝てるからいけないのよ……依頼中だっていうのに」
「ぐ……おぉぉぉ……」
そんなクラウドを怒った表情で見るリオナ。
対してクラウドは、ひたすら頭を抑えて唸っている。
一方のライルは、苦笑しているフレイの後ろでただ震えていた。
……そんな中、呆れ顔で様子を見ていたガルディアがため息をつき、間もなくして口を開く。
「リオナ、とりあえず落ち着け。
ライルは平常心を取り戻せ。
そしてクラウド……寝るのはいいが、時と場所と場合をわきまえるように」
三人を一人ずつ見ながら指摘していくガルディア。
指摘された内の二人……リオナとライルは一斉にガルディアを見ると、不満そうに表情を変えた。
しかし、クラウドは未だ俯いたままの状態……。
「先生! 落ち着きたくても、この二人がいる限り落ち着けませんっ!
っていうか……大体あんた達は油断し過ぎなのよっ!」
「う、うるせぇ! これは作戦なんだよっ!
その……わざと油断して、敵をおびき寄せるっていう……」
「おびき寄せてどうすんのよっ!」
……再びリオナとライルの言い争いが始まる。
「テメェ……暴力女……っ!
よくも頭に拳骨喰らわせやがったなッ!
せっかく人が寝てたってのによッ!」
そして、間もなくクラウドがそこに参戦。寝起きのためか、かなり不機嫌そうに表情を変えている。
「……こいつらの仲、どうにかしないとな」
ガルディアは額に手を当て、ため息混じりで呟く。
そんな中、フレイは一人苦笑しながら場の様子を見ていた。
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