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「でも復習は本当に大切だと思うよ? ほら、よく初心忘るべからずっていうし。
……って、ちょっと違うかな」
リオナを後押しするかのように、二人を交互に見ながら言うフレイ。
すると、ライルが仕方なさそうにため息を吐いた後に口を開いた。
「まあ……フレイの言う通りかもな~。ちょっとは復習しといた方がいいか……」
「……お前の場合、復習じゃなくて普通の勉強だろうけどな」
ライルの言ったことに対し、小声で突っ込みを入れるクラウド。
その様子を見ていたフレイは軽く笑いながらも、ふとリオナを見た。
「……あんた達、何でフレイの言うことは素直に聞くのよ……」
そこには、ムスっとした表情でブツブツと文句を呟いているリオナの姿。
そんなリオナをしばらく凝視した後、フレイは少し含み笑いをし始める。
「……何で笑いが入るの?」
どうやら、その含み笑いが気になったらしい……リオナは横目でフレイを見ながら、ふてくされた様子で問いかけた。
すると、フレイは笑顔になりながらリオナを視界に捉え、間もなく口を開く。
「ごめんごめん、ちょっと……リオナが可愛いと思ってさ」
「……っ!?」
突然のフレイの言葉に動揺し、顔を紅潮させるリオナ。しばらくすると、俯いて押し黙ってしまう。
笑顔で見ていたフレイだったが、その様子を見るなり不思議そうに首を傾げた。
「そろそろ授業始めたいんだけどな……」
そんな中、四人の行動をずっと見ていたガルディアが、ため息混じりでポツリとそう呟くのだった。
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