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そして思いっきり笑ったためか、また違う意味で目尻に涙が貯まっているクラウド。
ライルの言葉を聞くと、少し笑いを抑えてライルを見た。
「ハハハッ……本当に何にもしらねぇんだな、テメェはよ。
大抵魔力を持ってる生き物ってのは、魔力が全て無くなる前に体が動かせなくなるんだ。
そしてその基準が、生きるために最低限必要な量。
つまりだ……魔力を使い続けても制限がかかるから、死ぬようなことは絶対にない。
……分かったか? 落ちこぼれバカ」
嘲笑しながら説明をしていくクラウド。
おとなしく聞いていたライルだったが、最後の言葉を耳に入れた瞬間、怒りのボルテージが急上昇する。
「落ちこぼれバカって言うなっ!!
っていうかこの野郎ッ……よくも俺を陥れやがったなッ!!
マジで怖かったんだからなッ!?」
「知識のないお前が悪いっての。
悪い頭が少し良くなったんだから、むしろ感謝されるべきだと思うんだがな」
「なぁ……っ!?
誰が感謝なんかするかよ! この戦闘バカがっ!!」
……いつものように言い争いを始める二人。
その様子を見ている三人は、ため息をつく他はなかった……。
「……それじゃあ、次に移るぞ。
『魔法の発動方法』を……リオナ、説明してくれ」
「はい」
ライルとクラウドの争いはリオナの拳骨によって中断され、再び歩き始めた一同。
頭を抑えて俯いている二名を先頭にさせて、フレイがその様子を苦笑して見ている中、ガルディアはリオナを指摘した。
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