真実 ~前編~

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「先生……頼むから授業だけは勘弁してくれ。一気に知識を詰め込み過ぎて、頭の中が訳わかんねぇことになってんだよ」 すがるように手を合わせて頼み込むライル。 ガルディアはそんなライルを見て仕方なさそうにため息をつき、片手で頭をワシャワシャと掻いた。 「全くお前は……中等部の時の学園生活が見て取れるな。 まあ安心しろ、授業をするつもりは……」 ……と、ここでガルディアの歩みと動きがピタリと止まる。 それと同時に、ライル以外の三人も歩みを止めた。 「へ? なんでみんな立ち止まって…」 「シッ! 少し黙ってなさい……」 少し遅れて立ち止まり、不思議そうに問い掛けるライルだったが、それはリオナの潜めた声によって遮られた。 怪訝に思ったライルは四人の表情を順に見てみる。 すると、四人共真剣な顔つきをして目だけで周りを確認している。 「……先生」 少しすると、ガルディアの方を見ながら呼び掛けるリオナ。 するとガルディアはゆっくりと頷き、静かに口を開いた。 「ギルドの調査結果では、この辺りは安全区域に指定されているはずなんだが……何故魔物が……」 「えっ……ま、魔物?」 ガルディアの言葉に驚愕を隠せない様子のライル。 自分でも確認したいらしく、キョロキョロと周りを見渡し始めた。 しかし……所々にある林の木々や茂みにも、視力で確認できる発見は何もない。 「一、二、三……六体だね。けど、全部下位レベルだ」 「へっ、やっぱこういうサプライズがなきゃな……」 落ち着いた様子で呟き、そして身構えるフレイ。 それに呼応するように、不敵な笑みを浮かべて身構えるクラウド。
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