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「……ちょっと高等過ぎたかな。まあ場所が場所だから、仕方ないか」
寸分と経たない内に消えていったゴブリンらの居た場所を見つめ、フレイはため息をつきながらそう呟いた。
そして、次の標的を探すために動こうとした……ちょうどその時。
「よぉ、フレイじゃねぇか」
クラウドが微笑しながらそう言い、近くの茂みからゆっくりと歩いて出てきた。
フレイはそれに驚きを隠せない様子で、顔をクラウドの方へ向けながら片足を一歩踏み出した状態で固まってしまう。
「……クラウド、今の戦闘見てた?」
「あぁ? 戦闘って……ここにゴブリン居たのか?
微量の魔力は感じた気がするけどよ……」
フレイの問いに対し、ポカンとした様子で答えるクラウド。
その答えを聞くなり、フレイは心の中で静かに安心した。
「ってかよ、お前何体消した?」
そんな中、突然笑顔になってフレイに問いかけるクラウド。
頭の中を切り替えつつ問いの内容を理解したフレイは、クラウドと向かい合って口を開いた。
「えっと、今さっき二体倒したとこだよ」
「へへっ、そうか! ちなみに俺は三体だ」
「そ、そう……凄いね」
フレイの言葉を聞いて、クラウドは嬉しそうに話す。
そんなクラウドを見たフレイは、苦笑をしながら賞賛した。
それからフレイとクラウドは、一度ガルディア達のところに戻ろうということになり、二人揃って歩き出した。
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