真実 ~前編~

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「……もし仮にそうだとしたら、どうなるの?」 ここで閉じていた口を開き、クラウドをジッと見たまま問いかけるフレイ。 それに対して、クラウドは一息に鼻で笑って目を閉じる。 「あんな質の高い魔法……高等部から入学してきた新入生が放つ物じゃねぇ。 ……熟練された遣り手の使うそれだ」 クラウドの言葉に、フレイは少しだけ俯く。 しかし、少ししてすぐに顔を上げると、笑顔で口を開いた。 「凄い洞察力だね……とても高等部一年とは思えないよ」 「それはお互い様だろ。 ……で、お前は何者なんだ?」 フレイの言葉に対し、クラウドは目を開いて同じ質問をする。 するとフレイは笑顔のままゆっくり首を横に振り、再びクラウドを見据えた。 「……残念だけど、俺はクラウドの考えてるような奴じゃないよ。 まあちょっとは魔法に自信があるけどね」 そしてそう言うと、歩き出してクラウドの横を通り過ぎた。 それを見たクラウドは、眉をピクリと動かした後……勢いよく振り向いてフレイを睨む。 「まだシラを切るつもりかよッ! いい加減ッ……」 ……勢いよく怒鳴るクラウドだったが、途中でそれを止めると、とっさに身構えて周囲を警戒し始める。 それとほぼ同時に、フレイも身構えて周りを見渡し始めた。 「クラウド」 「ああ、魔力を感じなかったのに突然……それもデケェのが二つ。 一体これは……」 お互いにコンタクトを取り合い、二人は背を向けあって精神を研ぎ澄ませる。
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