真実 ~前編~

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「……うちの生徒に何か用か?」 間もなくして、ガルディアは声に凄みを利かせて女に問いかけた。 すると、女は無表情のままため息をついて口を開く。 「邪魔しないでくれる? あたしはあんたの後ろに居る神聖の焔に用があるの」 「……神聖の焔……?」 女の発した言葉を聞いた途端、リオナは怪訝そうな表情を浮かべる。 ……そしてその意味をようやく理解した後、驚愕した様子でフレイに視線を向けた。 「神聖の焔って……今国中で噂になってる、あの神聖の焔のことか?」 「ライル、あとで説明するから口を閉じてろ」 不思議そうに首を傾げるライルだったが、ガルディアの言葉によって素直に口を両手で塞ぐ。 そして未だに女を睨みつけているガルディアは、片手に魔力を集中させながら再び口を開いた。 「退くわけにはいかないな。 それよりも、一つ聞きたいことがある。 この周辺に突然魔物が現れたのと、魔力探知を妨害していたのは……全てお前が仕組んだことか?」 そんなガルディアの言動に対し、女は表情を変えないまま淡々と口を開く。 「そうだけど?」 「何故こんなことをした。 魔物を人工的に繁殖させるのは、国内の禁止事項として定められているはずだ」 女が答えるなり、ガルディアはすぐに問いかける。 すると、それに嫌気が差したのか、女は口をへの字に曲げる。 そして、その女から徐々に発せられていく……殺気。 「だからなんなの? そんなのあたしには関係ないじゃん。 あーあ、なんか久々にムカついてきちゃったな~。 …………ねぇ、殺していい?」 その瞬間、女の殺気が一気に跳ね上がった。 それを感じたガルディア、フレイ、リオナの三人はとっさに身構えて戦闘体勢に入る。
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