プロローグ

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睡眠をとるためのベッドと布団。衣服等を収納するタンス。 それと、中央に小型の机が置かれている。 そこは変わっている所など何もない……全く飾り気のない部屋。 「フレイ様、起きてください」 現在その部屋で行われているのは、ベッドで気持ちよさそうに眠っている少年を一人の女性が起こしているという、本当に日常的なもの。 ただ一つ……変わっている事があるといえば、今少年を起こそうとしている女性である。 肩より少し長めに伸びた金髪の髪。赤色の瞳。 そして、メイド服を彷彿させるような服を着ている。 何より特徴的なのが尖っている耳。 「フレイ様、遅刻してしまいますよ?」 女性はとても澄んだ綺麗な声で、少年を揺すりながら起こそうとしている。 「……あと……少し……」 ……しかし少年は嫌そうな反応を示し、寝返りをうってそれを拒否する。
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