プロローグ

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「別に隠さなくてもいいじゃないですか。いけない事をしているわけでもないんですよ? それに……今日はフレイ様にとって特別な日なんですから」 ティアラはフレイを優しい瞳で見つめながらそう言った。 「……うん、それもそうかな。 でも、ちょっとショックだなぁ。ポーカーフェイスを意識してたのに。 こんな簡単に見抜かれるとは……」 フレイは落ち込み気味にそう言うとドアノブに手をかける。 ……するとティアラは両手を頬にあて、頬を赤く染める。 「もうっ……落ち込んでいるフレイ様も可愛いです……」 ……そんなティアラを見たフレイはもう苦笑するしかなく、そのままゆっくりとドアを開ける。 「……それじゃ、行ってきます」 そして、そう一言言うとドアをくぐり…… ……ゆっくりと扉を閉めて行った。 「……いってらっしゃいませ、フレイ様」 ……フレイのいなくなった玄関で、ティアラは優しく微笑みながらそう呟いた。
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