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その瞬間、俺達は龍に向かって走り出し、それぞれの武器で次々に攻撃を仕掛けていく。
顔に槍を突き刺す奴もいれば、ハンマーを胴に叩きつける奴もいた。
俺は龍の左側に回り込み、思い切り前の足を斬る。
続けてもう一度斬り、一旦距離をとる。
その瞬間、龍は自らの体を回転させ尻尾を振り回し、周囲の人間を吹き飛ばしていく。
危ない危ない、もう少し離れるのが遅かったら、俺も直撃していただろう。
今の攻撃で大半の奴が瀕死になったのだろう、「回復おねがいします」とか「HELP」とか、そういう叫び声が響いていた。
その声に混じり、魔術師の声が響いた。
「でっかい魔法使いま~す!時間稼ぎお願い!」
傷ついたやつらの回復とか援護とかしてやれよ!
・・・いや、もう唱え始めたんだし、しょうがない囮になるか。
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