クラノア―落ちた少女―

9/23
前へ
/126ページ
次へ
「ぅっ…」 体の寒さに目を覚ますと白雪は見知らぬ森にいた。 「寒っ!」 見ると白雪の肩より長いの黒髪は水を滴らせセーラー服は水を存分に含ませていた。 「あの水の中に入ったの夢じゃないの…?とゆうか…ここどこ?」 周りは見渡す限りの森。 しかも夜。空に浮かぶ月がわずかに光で照らしていた。 「一体私が何したってゆうの…」 ガックと肩を落とす。 (元はと言えばあの夢が悪いのよっ!私をこんな目に合わせて!) 「ハッ…くしゅんっ!!」 「ぅうっ…寒い。ともかくここにいたら凍死まっしぐらだわ…。」 (怖いけどとりあえず人探さなきゃ…) 見た限りではどこまでも続く森と森と森… 「くっ…もうなんなのよ本当にっ…」 白雪の声は空しく空に響いた。
/126ページ

最初のコメントを投稿しよう!

567人が本棚に入れています
本棚に追加