43人が本棚に入れています
本棚に追加
「そっか。あきと君可愛い顔してるから、つい…って、自分で言って悲しくない?」
「う。」
「こぉら!美香、アッキーをいじめるな~。アッキーは、俺の大事な人なんだぞ。」
「やっぱ、そうゆう仲なんだ。」
「違う!」
「照れるなよ。」
「ハル、黙れ!」
懐かしい再会に、皆の会話も弾む。
ビールを三杯ほど空けた僕は、流石に酔ってきた。元々酒が強くないので、すでに足元がふらつく。
「う、ちょっと外の空気吸ってくる。」
「どうしたの?」
「アッキー、酒弱いんだよ。」
「そうなの?」
「うん。冷ましてくるよ。」
階段を降り外へ。気温も下がり、秋風が肌をさす。華やかなネオンの代わりに輝く、夜空の星星。僕は空を見上げながら、息をはいた。そういえば、中学の頃夏休みの課題とかで、惑星や星座についてのレポートを提出した事があったな。
ふと、昔を思い出す。
あの時の僕は、今の自分を見たらなんと言うだろう。
『やっぱりそうか。』
と言って笑うだろうか。
カツカツカツ。
ふと、足音の方に目を向けた。長い髪をアップにまとめ、質の良いスーツを着込んだ女性…。
最初のコメントを投稿しよう!