感染者

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No.006の男はトイレの扉を開けた トイレのドアは不気味な音を立て、ゆっくりと開いていく そして、全てが開くと 感染者No.006は ニタッと不気味に排便する男に微笑んだ。 トイレに座る男は当然、感染者と目が合う 「ひ…ひぃぃぃ」 感染者は指を噛み 血を 青い服をきた男の口の中に注いだ。 たちまち 男は 目を純血させ暴れ回る 「あ゛う゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 狂乱する男の服を脱がすと、感染者は自分が入っていた牢屋にぶち込み その場を離れた。 牢屋に入った男は尚、暴れまわり 肌の色も青白く 人間の顔ではなくなっていた。 もはや 化け物だった。 そして、感染者は 青い制服に身を纏い 顔を晴れない様に桜の大門が書かれた帽子を深く被った。 「お疲れ様です。」 外を警備する警察に挨拶されると 感染者は悟られないように手を上げ返事を促した。 そうして、感染者は小走りで隔離刑務所から出て行った。 「ふう喰った喰った!おい!回谷!交代だ…?ん?」 さっき昼食を食べに行った男だ。どうやら、帰ってきたと同時に 異変に気づいた様だ。 「回谷?どこだ?」 すると、トイレの明かりが点いているので 「なんだ。トイレか…」 髭の男が牢屋近くの椅子に座りこんだ。 男の視線は真下 すると、そこに赤い斑点があちらこちらに散らばっていた。 この隔離刑務所は地下室のもので明かりは全くない なので、持たされている懐中電灯で辺りを照らすと 「血…?」 髭の男は血が落ちる方向へと進んでいく そして、血に気を取られ 何かにぶつかった。 次の瞬間だった。その音で気付いた 感染した男が声を上げながら牢屋の柵に体当たりしてきたのだ。 当然、男は床に尻餅をつき、へたっていた。 「うわぁあああ!!!!回谷っ!?ハッ!?奴は!?No.006は!?」 髭の男はようやく事態を把握した。 急いで、内線で連絡する 「緊急事態発生!緊急事態発生!感染者No.006が脱走!もう一度繰り返す!感染者No.006が脱走!至急、政府に連絡!」 そして、この 感染者の脱走により 警察では 止まらず、軍まで動く事になるのだ。
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