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最悪。
今の苺にはこの言葉が最も的確であった。
目の前にあるプリントの山をとにかく必死に解いていく。
しかし全然減りそうにないそのプリントに、苺は目眩さえ覚えていた。
カチカチと静かになる時計と、たまに軋む教師用の椅子。
「うあー……分かんないっ!!」
苺は耐え切れずシャーペンを放り投げた。
その声に藤井は眉間に皺を寄せ、落としていた視線を自分の足元に向ける。
その視線の先には苺が投げたシャーペンが転がっていた。
「何これ!こんな問題やったことない!」
うがーと足と手を広げ天井を仰ぐ苺。
藤井はため息を吐き読んでいた本を置くと、足元のシャーペンを拾って苺の席に近づいた。
「そこは中学の問題。公式がここに書いてあるからこれに当てはめなさい」
プリントに四角で囲ってある部分をコツコツと示す。
「分かんないもんは分かんないの。aって何?どこに何を当てはめるの?」
それを聞いた藤井は呆れたようにまた一つため息を吐いた。
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