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奏「ちっ。来ても良いけど、向こうの方は良いのかよ。」 藤後「そっか、そうだよな!じゃ、今から確認しに行くぞ。」 奏「――ちょ、待て、オイッ!」 まあ、帰宅部の俺が現役バスケ部のエースに敵う筈も無く、どっかのクラスまで拉致られた。 ……拉致られんの、今日2度目だな。 藤後「~~あっ、瞳ちゃん!」 藤後が呼んだ女の子は、こちらに気付いて歩いて来た 瞳「藤後君、どうしたの?」 小首を傾げる彼女は、俺でさえ可愛いと思う少女だった。 藤後「あのさ、日曜日の話なんだけど……。」 瞳「うん。あ、ちょっと待ってて。佳奈も呼んできた方が良さそうだから。」 彼女は、先程まで座っていた席に戻り、友達の中の一人、たぶん佳奈と呼ばれる女の子を連れてきた。 佳奈「奏くんっ、どうしたの?!」 奏「ん。俺はただコイツに引っ張られて来ただけだ。」 藤後「えっと、実はね、日曜日に奏のライブがあるらしいんだけど、2人は遅くなっても大丈夫?」 すると佳奈と呼ばれる女の子は目を宝石みたいに輝かせてこちらを見る。 佳奈「奏君、バンド組んでるんだ!」 奏「まぁな。」 瞳「私は大丈夫だけど……、佳奈は聞くまでもないよね?」 佳奈「もちろん行くよっ!だって奏君のライブでしょ!?」 ……ふっふっふ、面倒な展開になってきたなあ……。
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