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………………。
佳奈「今日はありがとうございますっ。」
奏「どう致しまして。」
佳奈「奏君って案外喋るんですね。」
奏「そうか?」
佳奈「はいっ。前まで無口でクールな人と思ってました。」
無口でクールって……どうだ?
俺はとりあえず苦笑いでその言葉を流す。
佳奈「あ。着きました!送って下さってありがとうございますっ。」
奏「気にするな。じゃまたな。」
佳奈「はいっ。また学校で!」
佳奈は俺が見えなくなるまで手を振ってくれていた。
……ったく、アイツみたいだな。
行動から何から何まで、な。
他人の空似ってあるもんだよ。なぁ?『加奈』……。
何時までもお前を思ってる女々しい男を許してくれよ?
おっと、辛気臭くなるな。
家に帰ってベースでもしますか。
俺は、秋風を身に受けながら家へと戻った。
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