311人が本棚に入れています
本棚に追加
?「………」
?「…い…か……っ…。」
?「おー…なで……ろって。」
……ったく、誰だよ。俺の安らかな居眠りを邪魔するヤツは。
?「お―い、奏!起きろって!」
身体を揺さぶられ、さらに聞こえる声も段々と大きくなってきたので薄らと顔を上げた。
奏「……んあ?もう、朝か?」
「朝じゃなくて残念だったなぁ谷澤、授業中だ馬鹿者ッ!!」
無防備な俺の頭に拳が振り下ろされた。
――……ゴンッ!
奏「~~~っ!痛ッてぇ~!!」
俺は、友達に起こされたかと思うと公民担当の教師から拳骨のプレゼントを頂いて、思わず頭を押さえて起立した。
奏「ッ……頭に……っ、響く。」
「私の授業で寝るからだ、谷澤。じゃ、授業に戻るぞ。教科書のP63開けー。」
公民担当の教師は教壇へと歩を進め、授業を再開した………――
つーか、マジでジンジンするほど痛いんだけど、回りのみんなは、まるで無かったかの様に授業に集中している。
この薄情者どもめ、と八つ当たりと知りながらも心中で呟いて、俺も痛む頭を押さえ、睡魔に耐えながら授業に集中した。
最初のコメントを投稿しよう!