真夜中の質問

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「…………………」 暫くの間、お互いに言葉が出ない…まぁ向こう出ないじゃなく出さないんだろうけど。 「なぁ、おっさん。いい加減に喋ってくんないかな!待ちくたびれたって…」 少し声を張る。 その声だけが路地裏に少し響くだけ。 「…………………」 男は相変わらず黙ったまま…いい加減にしねぇと、そろそろ我慢の限界だぞ。 けど、今キレるわけにはいかない…まだ、確定するまでは… 「んじゃ、先に俺がここに何しに来たか言ってやるよ!」 話が進まないために、こっちから話掛けて反応を見る事にする。 「俺がわざわざこんな路地裏に来た理由…ある任務で、ここに行けって指示されたからここに来た!」 俺がそう言うと、睨むだけだった男に久々のリアクションが生まれた。 「任務……?」 「ああ。俺の仕事ってのは、簡単に言うと委員会の規則を破った吸血鬼に対して制裁を与える事」 男は、吸血鬼って言葉に食い付いてきた。 「吸血鬼……そんなのいるわけ」 …ここだな。 「いや、いるから俺がここに来たんだよ…あんただろ?」 ……どうやら、俺のこの言葉が男に、ある行動を取らしてしまった。
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