一日の終わりとメール

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鍵をそっと開けて玄関に入る。 母はもう眠っている時間だ。 音を立てないように階段を登り自分の部屋に入る。 部屋はすっかり冷えていたので小さなファンヒーターの電源をオンにして、すぐさま溢れ出す温風に冷え切った指先をかざした。 と、その瞬間携帯の音が響いた。 メールだ。 マナーモードにし忘れていたのか。 授業中に鳴らなくてよかった…なんて思いつつ 鞄の中に入っている携帯を取り出す。 まだ温まっていない指先では操作もおぼつかない。 メール画面を開くと、受信したメールはフォルダに振り分けられていない。 時間も時間だしDMだろうか? そう思いメールを開く。 【こんばんは。遅くにすいません】 それだけのシンプルなメール。 一瞬頭にクエスチョンマークが浮かんだが 送信者のアドレスを見て、小さく「あっ」と声が出てしまった。
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