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言い切った瞬間、イッキに恥ずかしさが込み上げてきた。
な、何言ってるんだ私は!
ていうかもっとスマートにできないの!?
手に持ったミルクティから目線を逸らす事が出来ず、ただ沈黙が流れた。
気に障っただろうか…そう思ってちらりと葉くんを見ると
彼は肩を震わせて笑いを必死に抑えようとしていた。
ああああ恥ずかしいいいい…!!
「…あの、葉くん…?」
そう問いかけると、ぷはっと彼は噴出した。
「月子…センセ…リアクション…ちょっ…!」
笑いを抑え抑え葉くんが搾り出すように言う。
恥ずかしくて涙目になる私と、笑いすぎて涙目になる葉くん。
うう…穴があったら入りたい…!!
「葉くん、そ、そんなに笑わなくても…」
あぁ、私今ぜったい眉毛下がってるな…極限まで。
自分でもそう分かるほど、きっと私は物凄く情けない顔をしていたに違いない。
「…堪忍」
まだ笑いが収まりきっていない表情で葉くんがこちらを向く。
あぁ、大人びて見えるけど笑うと意外と子供っぽいんだ。
そんな事を思った瞬間
「あ。」
にこり、と言うよりは、にやりと言った表情にかわった彼がこちらを見据えた。
え?
私の顔、なんかおかしい!?
わたわたと焦る私の頬に彼の手が伸びてきて、ぴとりと触れた。
「月子センセ、顔めっちゃ赤い」
レンズの奥、切れ長の瞳と視線が合った。
その、仕草と、台詞は、反則、デス。
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