不思議なゲーム屋

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薄暗い路地を進んでわかった。酷くボロい廃れた建物ということ。 「威風堂堂?」 威風堂々だろ? と言いかけたが店につっこむのも何だから黙っておく。 「入ってみるか」 財布の中身はあと3000円くらい。帰りの電車代が2000円なので実質あと1000円になる。 「重っ……」 僕が扉を開けるとところ狭しとゲームが並んでいた。 見た目からは想像も出来ない程に立派な品揃えをしていらっしゃる。 「いらっしゃいませ」 よく魔女が被っているような帽子を被った人がレジに居た。 秋葉……やはりコスがあるんですね。 「ども」 僕はそれ程気に止めずにゲームを見る。 おぉ……安い……。 品揃えはそれ程良いとは言えないけども千円あれば二つは買えるな。 「ギャルゲーは……」 僕は本能的にそこの棚に向かってしまう。まぁ致し方がない事である。 見逃してください。 「お?これは幻の限定版か!?」 予約でもすぐに売り切れたものがそこにはあった。 よく見るとギャルゲーだけ品揃えが良い。 「素晴らしい……」 一本ずつソフトを確認しながら呟く(危ない人物だ)。 「お客様?」 僕がゲームを漁っていると魔女帽子が声をかけてきた。 幼い声。嫌いじゃない。 「はい?」 とりあえず、魔女帽子の元へ向かう。
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